サービス管理責任者になるためには実務経験要件を満たし、所定の研修を受講する必要がありますが、どのような研修が必要かわかりにくいと感じていませんか?

本記事では令和6年度東京都のサービス管理責任者等研修についてまとめてみました。

この記事の要点まとめ
  • 東京都のサビ管・児発管に必要な基礎研修、実践研修、更新研修の詳細が分かる
  • サビ管の資格を継続するためには、5年ごとに更新研修の受講が必要
  • それぞれの研修で過去に実施された事前課題についても解説!

東京都のサービス管理責任者・児童発達支援管理責任者 基礎研修について

令和6年度の基礎研修は以下のようになります。

サビ管・児発管の基礎研修の概要

研修名サービス管理責任者基礎研修及び児童発達支援管理責任者基礎研修
対象者①東京都内に所在する障害者総合支援法に基づく指定障害福祉サービス事業所等において、サービス管理責任者の業務に従事する人(予定含む)で、必要な実務経験年数を有する人

②東京都内に所在する児童福祉法に基づく指定障害児通所支援及び指定障害児入所支援の事業所において、児童発達支援管理責任者の業務に従事する人(予定含む)で、必要な実務経験年数を有する人
実施主体公益財団法人総合健康推進財団
研修申込第1回   令和6年5月9日(木)~ 5月23日(木)
第2回   令和6年8月6日(火) ~ 8月20日(火)
研修日程第1回:7月24日(水)~9月20日(金)
第2回:10月下旬~12月下旬頃 
研修内容講義と演習(全5日間)
講義:指定されたサイトにて講義動画を視聴する
演習(集合型研修):指定された日程・会場にて実施
受講料無料

出典:東京都福祉局東京都心身障害者福祉センター
公益財団法人総合健康推進財団

サビ管・児発管の基礎研修の受講資格・要件

それぞれの受講資格と要件は以下の通りとなっています。

基礎研修(サビ管)の受講資格・要件

東京都内に所在する障害者総合支援法に基づく指定障害福祉サービス事業所等において、サービス管理責任者の業務に従事する方(予定含む)で、必要な実務経験年数を有する人

公益財団法人 総合健康推進財団より

基礎研修(児発管)の受講資格・要件

東京都内に所在する児童福祉法に基づく指定障害児通所支援及び指定障害児入所支援の事業所において、児童発達支援管理責任者の業務に従事する方(予定含む)で、必要な実務経験年数を有する人

公益財団法人 総合健康推進財団より

サービス管理責任者「基礎研修」は、サービス管理責任者等の配置に必要な実務経験年数から2年引いた年数から受講可能です。
そのため、サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者として配置するための実務経験年数と研修受講に必要な実務経験年数は異なります

また、東京都では他道府県に所在する事業所(開設予定含む)に従事する予定の方の受講は対象外となっています。
東京都内に所在する事業所(開設予定含む)から推薦を受けて申し込む必要があるのでご注意ください。 

基礎研修の対象となる指定障害福祉サービス等の種類

研修分野 指定障害福祉サービス等
  サービス管理責任者基礎研修療養介護
生活介護(施設入所支援に係るものを含む。)
自立訓練(機能訓練)
自立訓練(生活訓練 ※宿泊型を含む。)
自立生活援助、共同生活援助
就労移行
就労継続支援A型、就労継続支援B型
就労定着支援
  児童発達支援管理責任者基礎研修児童発達支援、医療型児童発達支援
放課後等デイサービス、居宅訪問型児童発達支援
保育所等訪問支援、福祉型児童発達支援センター
医療型児童発達支援センター
福祉型障害児入所施設、医療型障害児入所施設

※居宅介護、重度訪問介護、行動援護、同行援護、重度障害者等包括支援、短期入所のみを実施する事業所は、サービス管理責任者又は児童発達支援管理責任者を配置する必要はないので本研修を受講する必要はありません。

実務経験年数

業務 研修受講実務経験年数配置に必要な実務経験年数
相談支援業務  3年  5年
直接支援業務
(社会福祉主事任用資格等がない方)
  6年  8年
直接支援業務
(社会福祉主事任用資格等がある方)
  3年  5年
直接支援業務
(相談支援業務及び社会福祉主事任用資格等がある方)
  3年  5年
相談支援業務又は直接支援業務
(国家資格等による業務に3年※児童発達支援管理責任者の場合は5年 以上従事している方)
  1年  3年

出典元:公益財団法人総合健康推進財団
公益財団法人総合健康推進財団

サービス管理責任者または児童発達支援管理責任者について詳しく知りたい方は以下を参照ください。

サビ管の資格について詳しく知る
児発管の資格について詳しく知る

サビ管・児発管の基礎研修の事前課題

基礎研修の事前課題は以下となります。
※令和5年度の課題となります。

  • 事例資料を読み、大切だと思う情報にアンダーラインを引く
  • 就労継続支援B型について調べる
  • 以下の問いについて自身の考えを記入する
    「なぜ、個別支援計画を作るのか」
    「事業所におけるサビ管・児発管の役割は何か」
    「どんなサビ管・児発管を目指しているか」

事前課題に取り組むポイントとして、まずは事例資料をしっかりと読み込みましょう

次に、就労継続B型についてですが、簡単に説明すると就労に向けての訓練を行うサービスで雇用契約を結ばないのが特徴です

最後の問いについては、回答例をご紹介します

回答例:個別支援計画を作成する理由

個別支援計画を作成することで、利用者様やそのご家族に支援内容等を説明した際に納得してもらえやすくなります。
また、事業所としてサービス提供していく上で支援内容や支援の方向性を統一できます。

回答例:事業所におけるサビ管・児発管の役割

サビ管(もしくは児発管)は、チームのリーダー的ポジションとしてチームをまとめていくとともに、利用者様やそのご家族、関係機関など、さまざまな人と連携しながらより良いサービスを提供する役割があります。

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東京都のサービス管理責任者・児童発達支援管理責任者 実践研修について

令和6年度の実践研修は以下のようになります。

サビ管・児発管の実践研修の概要

研修名東京都 サービス管理責任者実践研修 及び 児童発達支援管理責任者実践研修
対象者サビ管
定められた期間でのサビ管基礎研修を修了後、実践研修の受講開始前までに、2年以上の相談支援業務、または直接支援業務を行った方で、東京都内の指定障がい福祉サービス事業所等で、サビ管の業務をしている方(予定含む)

児発管
定められた期間での児発管基礎研修を修了後、実践研修の受講開始前までに、2年以上の相談支援業務、または直接支援業務を行った方で、東京都内の児童福祉法に基づく指定障がい児通所支援及び指定障がい児入所支援の事業所で、児発管の業務をしている方(予定含む)

詳細は自治体ホームページをご確認ください。
実施主体公益財団法人総合健康推進財団
申込時期9月中旬頃
研修日程12月中旬~令和7年2月下旬
研修内容講義:令和6年12月中旬予定
指定されたサイトにて講義動画を視聴する。
演習(集合型研修):令和7年1月上旬~2月下旬(2日間)
指定された日程・会場にて実施
受講料無料

出典元:公益財団法人総合健康推進財団
公益財団法人総合健康推進財団

サビ管・児発管の実践研修の受講資格・要件

実践研修の受講対象者は、下記①②のいずれかに該当し、これまでにサービス管理責任者実践研修及び児童発達支援管理責任者実践研修を修了していない方が対象です。

①サービス管理責任者 実践研修の要件

令和4年12月中旬までのサービス管理責任者基礎研修を修了後、本研修受講開始前までに2年以上、相談支援の業務又は直接支援の業務に従事した人で、東京都内に所在する障害者総合支援法に基づく指定障害福祉サービス事業所等において、サービス管理責任者の業務に従事する人(予定含む)。

公益財団法人 総合健康推進財団より

②児童発達支援管理責任者実践研修の要件

令和4年12月中旬までの児童発達支援管理責任者基礎研修を修了後、本研修受講開始前までに2年以上、相談支援の業務又は直接支援の業務に従事した人で、東京都内に所在する児童福祉法に基づく指定障害児通所支援及び指定障害児入所支援の事業所において、児童発達支援管理責任者の業務に従事する人(予定含む)。

公益財団法人 総合健康推進財団より

・平成30年度までにサービス管理責任者等研修(3日間)を修了し、令和4年12月中旬まで に基礎研修Aコース(相談支援従事者初任者研修講義部分)を修了した人を含みます。

・相談支援従事者初任者研修(全日程又は2日課程)を修了し、令和4年12月中旬までに基礎研修Bコースを修了した人を含みます。

注意点として、他道府県の事業所で働く方、働く予定のある方は、受講対象外とされています。

「サービス管理責任者等に関する告示の改正について」(令和5年6月30日付け国通知)に伴い、基礎研修受講開始時において既に実務経験者である者が、実践研修を受講するための実務経験(OJT)として障害福祉サービスに係る個別支援計画の作成の一連の業務に従事し、その旨を指定権者に届け出ている場合は、例外的に「6ヵ月以上」となります。

詳しくは東京都のホームページをご確認ください。

サビ管の資格取得フローを確認
児発管の資格取得フローを確認

東京都のサービス管理責任者・児童発達支援管理責任者 更新研修について

令和6年度の更新研修は以下のようになります。

サビ管・児発管の更新研修の概要

研修名東京都 サービス管理責任者更新研修 及び 児童発達支援管理責任者更新研修
対象者①令和5年度(令和6年3月31日)までに一回以上更新研修を修了し、東京都内に所在する障害者総合支援法に基づく指定障害福祉サービス事業所等において一定の実務経験がある人の中でサービス管理責任者又は児童発達支援管理責任者の業務に従事する人(予定含む)。

②令和3年度以降に、サービス管理責任者実践研修及び児童発達支援管理責任者実践研修を修了し、東京都内に所在する障害者総合支援法に基づく指定障害福祉サービス事業所等において一定の実務経験がある方の中でサービス管理責任者又は児童発達支援管理責任者の業務に従事する人(予定含む)。
実施主体公益財団法人総合健康推進財団
申込時期6月6日(木)~6月26日(水)
日程9月12日(木)~10月18日(金)
研修内容講義:指定されたサイトにて講義動画を視聴する
演習(集合型研修):指定された日程・会場にて実施
受講料無料

出典元:公益財団法人総合健康推進財団

サビ管・児発管の更新研修の受講資格・要件

受講には、下記①②のいずれかを満たす必要があります。

  1. 過去5年間に、通算2年以上のサビ管、児発管、管理者又は相談支援専門員としての実務経験がある。
  2. 現にサビ管・児発管として働いている。

注意点として、他道府県に所在する事業所(開設予定含む)に従事する方(予定含む)に ついては対象外です。

出典元:公益財団法人総合健康推進財団

サビ管・児発管の更新研修の事前課題

事前課題は、以下のような課題になる場合が多いようです。※令和5年度の場合

  • 自立支援協議会との連携について
  • 事業所としての自己検証
  • エピソードシート
  • サビ管・児発管としての自己検証

サビ管・児発管の更新研修はいつまでに受ければいい?

更新研修は、実践研修もしくは更新研修修了した後、5年ごとに受講する必要があります
更新研修を受講しないとサビ管・児発管としての資格を保有できなくなるので注意しましょう。

更新研修の受講期間の数え方は修了年度を起点とします。
起点となる年度の翌年度から5年度毎に1回更新研修の受講が必要です。

例えば昨年度までに1回更新研修を修了された人は、受講した更新研修修了年度の翌年度から5年度間の間に受けることとなります。

まとめ

東京都のサビ管、児発管に必要な研修についての詳細情報をまとめました。
都道府県ごとに研修日程や費用などが異なりますので、ご自身の働いている事業所の対象エリアでの研修情報を正しく把握し、認識に間違いが無いよう注意してください。

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